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マーケティング・リサーチとブリーズの取り組み

マーケティング・リサーチに日常的に関わられている方やリサーチの必要性を感じているけど進め方が分からない方など、このページをご覧いただいている方のマーケティング・リサーチに関する知識や経験の程度は様々だと思います。

ここでは、マーケティング・リサーチに初めて関心を持たれた方でも理解いただけるように、できるだけ専門用語や難解な理論を使わずに、マーケティングリサーチとブリーズの仕事についてご案内します。

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マーケティング・リサーチとは...
マーケティング・リサーチとは、一般の消費者や顧客企業に製品やサービスを提供している企業や組織に代わって、消費者や顧客の声を統計的、あるいはマーケティングの手法を用いて聴取し、統計表や報告書の形で依頼主に結果を報告したり、助言を与えたりする仕事です。
ブリーズは、企業のマーケティング活動の中でも、マーケティング・リサーチに特化している市場調査会社です。

マーケティング・リサーチの4つのステップとブリーズの取り組み
マーケティング・リサーチは通常、「企画」「実施」「集計」「報告」という4つのステップを踏みます。
調査というぐらいですから、「知りたい」「確かめたい」というニーズが企画の背景にあります。 『こんな新商品のアイディアがあるんだけど、製品化する前にターゲットユーザーの反応が知りたい』『他社製品と比べて、自社製品の強み・弱みは?』などなど。

「企 画」の段階では、クライアントが抱えている課題や仮説を解明するために「誰に」「何を」「どうやって」調査するかを検討します。
具体的には、調査の対象と なる人や調査を実施する地域、対象者の人数、調査の方法、データの集計方法、分析の方法などを決定します。 つまり、調査のほとんどの部分がこの企画の段階 で決まるという訳です。
きちんと企画を練ることができれば、当初の課題に対する答えのヒントがこの段階で見えてきたり、さらに進んだ課題が持ち上がったり します。ですから、企画は良い調査を行う上で、とても重要なステップとなるのです。

ブリーズは、担当者の方の調査に対する造詣の深さや抱えている課題、結果の使われ方、普段行っている調査などを多面的に検討した上で、実証済みの、あるいは先進的な手法や工夫を盛り込みながら、調査課題にとって役に立つ結果が得られる企画作りを支援します。

企画が出来たら、いよいよ実施です。
規模の大小にもよりますが、多くの場合、調査の実施は最も多くの人が関わるステップです。 調査には、大きく「定量」と 「定性」の性質の異なる二つの調査があります。収集したデータが集計して%に置き換えることができるものを定量調査、データがインタビューやディスカッ ションの発言など数値に置き換えることができないものを定性調査と呼んで区別しています。 調査の方法も様々です。定量調査には、調査員が面接や電 話で質問を読みあげて聞き取る方法や郵送されたアンケート用紙に回答してもらったり、インターネット上で答えてもらったりする方法があります。

一方、定性 調査には、インタビューや司会の進行で進める座談会などがあります。ちなみに、最近では定量調査に定性調査を組み合わせたり、あるいはその逆のハイブリッ ドな調査も行われています。この他、二次データと呼ばれる既存の統計資料をもとに分析するデスクリサーチという調査もあります。以下は、定量調査と定性調 査の一般的な手法です。

【定量調査】
・インターネット調査
・CLT(セントラルロケーションテスト)
・ホームユーステスト
・電話調査
・ミステリーショッピング調査
・郵送調査
・訪問面接調査
・訪問留置調査

【定性調査】
・グループインタビュー(フォーカス・グループ・ディスカッション)
・デプスインタビュー
・エスノグラフィー

調査の実施は、調査のプロセスの中でも、過去の経験と実績が最も力を発揮する部分です。調査実施の成功は、事前のリスク予測と適切な実施管理に依るところが 大きいのですが、その多くは過去の事例に習うことができるのです。
ブリーズは、国内外の豊富な実施管理で経験した試行錯誤を次の成功へと活かし、円滑な調 査実施をリードします。

さあ、データが集まりました。いよいよ集計です。
集計の最もベーシックなアウトプットは、全体結果です。つまり、100人分の回答データがあれば、その 100人全体の結果を示すものです。これで全体の傾向をつかむことができます。
ただ、実際には年齢や性別など対象者のプロフィールによって異なる傾向があ るものです。そこで、性別や年代、あるいは質問どうしを掛け合わせた集計をします。これをクロス集計と言います。クロス集計にかけることで、全体を構成す る対象者をプロフィールごとに分け、それぞれの傾向を理解することができるようになります。クロス集計を応用すれば、様々な角度から調査結果を分析することができます。

ほとんどの場合は、クロス集計でカバーできますが、調査課題によってはさらに複雑な分析が必要なケースもあります。
そこで登場するのが、多変量解析と呼ばれる分析です。 『調査結果でサービスに対する個別の満足度評価は理解できたけど、では一体どの満足度項目が顧客の満足に一番影響力があるのだろう?』 『クロス集計でユーザーのプロフィール別の評価は把握できたのだけど、同じプロフィールを持った人でも色々な嗜好やライフスタイルを持った人がいるはず』 多変量解析は、こんな疑問に応えてくれる解析手法です。多変量解析には「知りたい」ことに応じて、様々な解析手法があります。その理論は非常に専門的で難解 ですが、より戦略的なマーケティングのプランニングに役立つアウトプットを提供してくれます。
以下は、マーケティング・リサーチで活用されている多変量解 析の代表的な手法です。字面だけで「???」ですね。個々の解析手法については、別のエントリーでご紹介していきたいと思います。

【多変量解析法】
・コレスポンデンス分析(対応分析)
・数量化理論Ⅲ類 ・主成分分析
・クラスター分析
・因子分析
・重回帰分析
・数量化理論Ⅰ類
・コンジョイント分析 ・判別分析

対象者の設定や実施地域、サンプル数(標本数)の設定、クロス集計や多変量解析など分析の切り口、調査票の制作、調査実施中の管理など、調査のプロセスではアウトプットのイメージを常に意識できていることが大切です。
ブリーズは、調査課題にとって必要な分析が何かを考え、それを実現するためのデータ・プロセッシングをご提案します。

集計までのプロセスで、調査課題の解明に向けた本来の目的は完了していると言って良いでしょう。
調査の全容と詳しい結果を見やすく、理解しやすく報告するためのレポートを作成し、結果を待っている担当者にこれを報告すること、これが調査の最終ステップです。

定量調査であれば、グラフや数表を使って、分析結果を視覚化します。定性調査であれば、インタビューやディスカッションで聴取した発言や反応を整理し、知見・洞察を加えます。調査の目的に応じて、今後のアクションプランに向けた提言をします。 そこから先の調査結果の使われ方は様々です。新商品開発のプロセスで実施された調査であれば、調査結果がデザインや仕様に反映されることでしょうし、既存の 製品やサービスの評価を示す調査結果であれば、製品やサービスの改善に役立てられることでしょう。いずれにしても、調査結果は、開発やマーケティング、政策決定など何らかのアクションへとつながっていきます。

報告書は、調査の企画、扱われ方、作成の目的に則したものでなければなりません。また、それを読む人の調査に対する知識の深さ、あるいは報告される人の職位 も考慮して作成する必要があります。
私たちは、マーケティング・リサーチという専門分野のプロセスを経て得られた結果を、要約・翻訳し、課題解決や具体的 なアクションにつなぎやすい報告を心がけています。

少 し長くなりましたが、マーケティング・リサーチのプロセスとブリーズの取り組みを紹介させていただきました。
マーケティング・リサーチ会社の活用の仕方 は、柔軟性に富んでいます。マーケティング・リサーチの一切を調査会社に委託するのも一つの方法ですが、担当者の方の関わり度合いに応じて業務の一部を委 託する方法もあります。実際、日常的にリサーチを行っているクライアントの皆さまは、調査の規模や予算、スケジュール、キャパシティに応じて、プロジェク トごとに必要なプロセスでリサーチ会社を利用されています。
「調査票は出来ているので、これを使ってデータを集めて欲しい」「データは自社で集め たので集計してほしい」、あるいは「調査票を作ってみたけど、見てもらいたい」などなど、身近な相談相手としてブリーズを活用していただければ幸いです。ブリーズは、全てのリサーチ・ニーズに意欲的に取り組みます。